14日目(2019.12.2)

昨夜は金剛頂寺宿坊に泊まり、朝も栄養バランスのとれた豪華な朝食をいただいて、7時半に宿を出る。

夢のような宿坊ライフは、あっというまに終わってしまった。

次の目標は27番神峯寺。27.5km先なので、行こうと思えば今日中に行けるが、そのあとビバークする場所まで行くとなると更に距離が延びるので無理と判断し、今日は21km先の銭湯で入浴し、付近でテントを張る予定。

宿坊の女将さんが、空海が修行した不動岩を見に行ったほうが良いと勧めてくれたので、600mくらい遠回りになるが山道を下って不動岩へ。

こんな岩穴で1人で経を唱えて過ごすなんて、空海は、すごいなぁと感心しつつ見て回る。もし自分だったら…日中は、まぁ頑張るけど、夜、暗い岩穴に1人で居るのが怖くて、早々にギブアップしそう。

不動岩見学後、また、海沿いの国道を延々と歩く。

道端にはヤシとハイビスカスが植えられていて、高知が亜熱帯気候だという事を実感する。今日も19℃。暖かいです♫

11時頃、国道沿いの食料品販売店で、昼用のインスタントラーメンを買う。

購入した明星チャルメラは、これまであまり食べた事がなかったので、昼食時間が楽しみになった。楽しみにしつつロボットのように、ただひたすら歩き、ようやく12時を迎えた。

調理、食事、昼寝をする為のエリアを2人で物色。海岸沿いの、防風林に近く、少し草が茂る場所を選択し、早速、先程購入したチャルメララーメンを調理する。

しかし、調理中「痒い!」と思い見ると、蚊が6匹も私の脚にたかっている。すぐに叩くも、油断するとあっという間に数匹が腕や脚にとまっている。払っても払ってもキリがない。全くジッとしていられないくらい蚊を払うのに忙しい。この場所を選んだのは大失敗だった。昼寝どころか昼食もゆっくり出来ない。しかし、もうすでに湯に乾麺を投入してしまったので、この場所を離れるのは食べてからだ。私達は出来上がったラーメンと白飯を、味わう事も出来ず、かき込むように食べ、すぐに立ち上がった。すると、私が座っていた場所から、ほんの50cm程のところに、大型犬の物とも人間の物とも分からない、長さ20cm以上もある太い排泄物が横たわっている事に気がついた。

ギャーーーーッ!   排泄物のメッチャ至近距離で食べてたーーー!  もうサイアクーーー!

今日は、よく確かめもせず食事ポイントを選択したせいで、多数の蚊に悩まされ、チャルメラをゆっくり味わう事も出来ず、食後に自分の至近距離で太い排泄物を発見するという、二重三重の不幸に見舞われた。不注意な自分に怒りをおぼえ、バタバタと後片付けをしつつ、アウトドアライフの奥深さを身をもって感じた。

夕方、田野町の二十三士温泉につかり、厄を洗い流したあと、田野町道の駅にお宿を構えた。

しかし、テントの中で思い返すと、昨夜の素敵な宿坊ライフも、今日の昼食時の悲劇も、あっという間の出来事だったように思う。人生も長いようで短く、あっという間に年をとって、そのうち終わってしまうのだろう。楽しい事もツライ事も、人生の中のスパイシーな出来事として味わっていきたい。

金剛頂寺宿坊→不動岩→二十三士温泉→田野町道の駅

本日の歩行距離  約 21km

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14日目(2019.12.2)” に対して2件のコメントがあります。

  1. コイケ より:

    めっちゃ笑った(笑)

    こっちは雪景色。
    すげー寒いぜ(T∀T)

    1. kenchako より:

      コイケさん、ありがとうございます。
      これからも喜んでもらえるよう頑張ります。( ;∀;)
      寒さに弱く、いつも厚着していたコイケさんが懐かしいです。

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